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2017年2月は、
南インドのケララ州を訪れた。

本当は、西インドのムンバイを廻る予定だったのだが、
一か月前の一本の電話から、わたしたちは行き先を変えた。


トラベルカルチャー雑誌TRANSITからの
取材の依頼だった。

「 南インド・ケララのローカルを味わえるお店を紹介してほしい 」


この取材を受けた経緯などは、
店主のブログにも書いているが、(→砂の岬へ)


わたしたちがもつ資料は、2年前に訪れたときのものが最近で、
近々の新しい情報ではなかった。

それでも、お店は紹介できたかもしれない。

けれど、なんだか、
曖昧に感じてしまう、今手元にある、少ない情報だけでは、
穴埋めをするようにも感じて、自分たちのなかでは納得がいかなかった。

自分たち用に資料として撮りためた写真や情報。
はたしてこれは、雑誌に紹介できるものなのだろうか…?と、、、



一か月前なら、インドでの旅程のルートを変更できる。
国内での移動チケットもまだとっていない。
さて、自分たちの予定通りムンバイへ行くか。
いや、雑誌のためにケララへ行くか。
数日悩んだ。


雑誌のためといっても、掲載が1/4の一ページなのか、
半ページなのか、1ページなのか、それもわからないし、
行ったからといって、結果がいい仕上がりになるかわからない。
そこまでTRANSIT側も求めていないかもしれない。

そんなことを考えたけれど、
一番は、自分たちが納得するか、納得できないか、ただそれだけだった。

わたしたちは、話し合って、
そのページが、たった5cmほどの掲載だったとしても、
わたしたちが、そのために、好きな雑誌のために、
こんなふうにしたな、ここまでできたな、ここまでやったな、
と、納得できたら、それでいいと思った。

結果よりも、経過が大事に思えた。

その結果にもっていくまでに、
調べたことや、やったことや、成功や失敗は、
わたしたちが経験できる宝になる。


そう考えて、
行き先をケララ州に絞ることに決めた!







わたしたちは、取材をするライターでもないし、
雑誌をつくる編集者でもない。

だから、
ただ手探りで、好きなお店、気になるお店をリストアップし、
とにかくお店巡りをした。

必要な写真を撮影し、店の細かな情報を手にするため、
お腹が入るまでは店内で食べ、
今すぐ食べきれないものはテイクアウトした。
味はホテルで確かめることができる。
でも、店内の様子は、店に入らなければわからない。

定休日もあるし、ランチだけの店もある。
インドの祝日には閉まってしまうし、交通機関も動かない。
たった二週間でかき集めるには、時間が限られていた。


二週間もあれば、、、と思うのだが、、、
ケララ州は広い。
 
主人は、出来る限り、
ケララ州を地域に分け、その土地の料理を紹介したいと考えていた。

肉料理でも、魚介料理でも、
同じものを紹介しては、色がない。

宗教が混ざるケララ。
その背景も含めて、かたちにしたかった。







交通手段は、
リキシャもバスも列車も船もあるけれど、
今回はタクシーをよく使った。
お金はかかるけれど、時間を有効に使える。

なにより、インドではドライバーとの相性の良し悪しによって、
わかりにくい情報が少ない店には、たどり着けない。
根気よく付き合ってくれる、そういう相手が必要なのだ。

幸い、料理好きのオーナーのホテルに宿泊でき、
食べることが好きなドライバーさんにも出会えた。


とにかくたくさんの店を発見し、
たくさんたくさん訪れたけれど、
実際に雑誌に紹介できたのは、 ほんの一部だった。。。



例えば、
2年前まで、何度か訪れていた店に
今回もう一度行ってみて、紹介できるかどうか判断したりもした。

老舗といわれる店のすべてがいいわけではない。

建物が古くても、
メンテナンスをし、古きよきものを守っているか。
それとも、ただ汚れて朽ちていってしまっているのか。

オーナーのやる気が斬新なものを求めすぎてしまい、
メニューも内装も変わり、昔の良さがなくなってしまうこともある。

反対に、
いつまでも、昔も今も、進化していて、
料理の内容も、提供の方法も、
今の時代が求めるサービスをしながらも、
それでも、店のブランド力には変わらず芯があり、
かっこいいなぁ!と思う店もあった。
  
  

そして、、、
 
そんななか、
紹介したくてもできなかった店がある。

雑誌には掲載できなかったので、
ここで少しだけ触れてみようと思う。






ある少しの情報から知った店。

100ルピーのカレーのため、
1500ルピーのタクシーを手配し、ハイウェイまで乗った。
そんな経験は、もちろんはじめて。笑

それでも行きたいと思った店。



夜だけしか開いていなくて、
店が立ち並ぶ場所ではなくて、
住宅地の細い細い道を抜け、
海のそばまできたところにある。

あまりに情報が少なく、
タクシーのドライバーさんが町の歩く人に何度も尋ねて、
時間をかけてたどり着いた。


少し大きな路地に車を停めて、
その先の細い薄暗い道を進むと光が見えてきた。

小屋のように建てられた小さい店には、
地元の人が多く集まっていた。
家族連れの人や、若者たちも。
席があくまで、しばし海を眺めながら待った。


30分くらいして、やっと席に座ったものの、
なかなか料理はでてこない。

理由がわかった。

ここは、店主一人がカレー2種と、
プットゥー(米粉とココナッツを蒸したもの)をつくっている。
小さいキッチンで少量ずつ丁寧にこね、
一つの蒸し器で10個ほどを蒸している。
出来上がるまでに時間がかかるのだ。


しかも、店側の働き人でが足りないことを、
地元の人はみんな知っているので、
お客さんは、自身で自分の料理を取りにいく。

ドリンクを飲みたければ、自分で申告して、瓶の蓋を開ける。
最後のお会計も、それぞれが自己申告制。

助け合いのなかで成り立っている。


料理を今か今かと待つ人で、
キッチンの細い入口はひしめき合っているけれど、
誰も店主をせかしてはいない。
みんな笑顔で、料理の出来上がりを待っている。

譲り合いの愛もある。


最後、ドライバーさんが、
店の店主の方に
「日本から、あなたの料理を食べに来ているよ。
 彼もインド料理をつくっている。」
と紹介してくれた。

店主の方は、プットゥーをこねながら、
「ありがとう」とほほ笑んでくれた。

ただただ嬉しかった。



こんなに愛があふれていて、
みんなに守られている店。

簡単に観光客が訪れる場所ではないと思った。
この店はわたしたちの胸のなかに閉まっておこう。

変えてはならない場所もあると思った。

 
 








今回は、レストランの紹介だけでなく、
ホテルの紹介や、スパイスガーデン、
スパイスを買える店なども紹介した。

そのひとつひとつには、
山ほどの出来事があった。

雑誌にも、ブログにも書ききれないほどのことがあったけれど、
それは言葉にしなくとも、きっといつかどこかで、
なにかしらの意味をもつだろう。

そんなひとつひとつを、
ちょこっとずつ表現できる店になれれば、
そんな人になれれば、うれしい。


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買い付けの続きです。

荷物が増えるとサイクルリキシャ(自転車)で移動します。
しかし、車もバイクもオートリキシャも、馬も人も、、、
大大大混雑のなか、隙間をするする進むインド人に驚嘆!




  







 

 
 
調理道具を買い足しに。

壊れた圧力鍋を直すにも、
インドブランドなので、やっぱりインドで直します。

自分の手に馴染んだブランドで探します。
今まで、何十個と買ってきました。
やっと、見つかってきました。。














食器屋さんの次は、
梱包材屋さんへ。

イベント出店に使用するものや、
物販の販売の際、商品を入れる袋を探しに。

何度もリクエストして、
やっと好きなものが見つかる!

インドの店は、天井も床下も椅子の下にも、
どこにだって商品は隠れている。
諦めずに訴え続けるしかない。。。






 






場所を移動して、
わたしのコレクションでもあるリボンを買いに!

もう何百とあるのに、
いつも持ち帰れるだけ持ち帰る。
好きなものは仕方がない。
好きなだけ持ち帰る。
 















またまた移動して、
帽子屋さんへ。

砂の岬のスタッフは、
みなさんインドで買ってきた帽子をかぶっています。

わたしの好みでたくさん買って、個々で選んでもらっています。
帽子って、その人の顔になる気がして、
すごい力があると思っています。
その力を見逃さないように。。








今回もたくさん買いました。

息苦しいし、手は腫れて痛いし、
人混みにもみくちゃにもみくちゃにされますが、、
達成感がありますね。
結局、楽しいです。

心残りのものは、また次回の買い物リストに入れて。
日本に帰ります!
 




 


DELHIに戻ってきました。

最後のスパイスや食器の買い付けです。
動き回ります!






















  

 






昔からあるピックル屋さん。

オーナーさんの親戚の方が
日本のテレビでインド料理を教えていたのだとか!
ディスプレイが可愛いです。









写真は真面目な顔ですが、、
本当はみなさま笑顔で優しいです。

でも、この写真に写るときの切ない顔がいいです。



 

いつものお店でしばし休憩。。。














まだまだお店探して歩きます。。。


 







実は現在、インド以外の国へ来ておりますが、
2017年2月に行ったインドでのブログの続きが書けておりませんでしたので、
そちらを先に書きたいと思います。

時間が異なってしまいますが、ご了承ください。。



 
  
 
ケララ・クリスチャンのお家にホームステイ。
「Nazarani Tharavad」

 

購読しているインドの雑誌に紹介されていたのが
きっかけで知った場所。

いつか宿泊したいと調べてみると、
料理教室が行われていると!
しかも、レシピ本まで出版されているお母さんから教えてもらえるとのこと。
昔から伝わるレシピを丁寧に紹介する本を作られていた。
 
数週間前に連絡をとり、宿泊できることになった。


当日緊張してお家に入り、
日本でインド料理を作っていることを伝えた。

わたしたちは、ものすごく緊張していたのだけど、
ご夫婦はとっても優しく迎えてくださった。
そして、息子さんご夫婦もとても素敵な方々で、
わたしたちは、この土地に昔から伝わることをいろいろと教えてもらった。


昔住んでいた家は、建物すべてをそのままの状態で保管するために
今の敷地内へ移し、 展示場として残されていた。
キッチンも寝室も、昔の貴重なものをそのまま。

その貴重な、素晴らしいものを、ご家族で守られている。
そんなすべてにとても感動した。







数回に分けて行われた料理教室。

朝・昼・夜、とその時々で、
そのときに合う料理を作り食べさせてくれた。

食べ方ひとつ、大切なことで、
それは、本を読んでもわからないこと。
実際に来てみて、目の前で教えてもらわなければ、わからないことばかりだった。




 



 
 



 


 
 


  

 
 
 



 



 


 
 
料理の一例をご紹介。

「Nazarani Sadhya」

30種近くのスパイス料理が、大きなバナナの葉の上に並べられる。
並べる順番も、食べる順番も決まっている。

少しずつ食べ進めると、
また次の料理が運ばれる。
葉の上の部分と、下の部分に分け、
美しい葉のお皿が彩られる。

本当に素晴らしい・・・


 
 


食事ごとに食器もカトラリーもクロスも変わった。

ひとつひとつにこだわりを感じ、
優しさや、丁寧委な気持ちも伝わってくる。

わたしたちもそんな人のようになりたい。。
 













みんなの集まるダイニング。

クリスチャンなので、イエス キリストの像や絵が飾られている。









 


 
 
 
 

 

夜、散歩に出てみると、お祭りが行われていた。
小さい町だけど、たくさんの人が集まる。
祈りの場。








 

 


名前が素敵なレストラン。





 


インド全土にある「Indian Coffee House」
なるべく制服を着ているスタッフがいる店を探しています。

 
 





ケララ州ではピンクに色づいたお湯を出せることが多いです。

このピンク色はパディムッガム(Pathimugam)の心材の部分と
水を一緒に煮沸したすることで、ピンクに色づきます。
アーユルヴェーダの薬用の水とも知られています。





Indian Coffee House で売られているコーヒーパウダー。
書かれたイラストが素晴らしいです。





町でよく見かける、MEALSできてますよー!の看板です。




こちらもムール貝のスナック。
町中で買えますが、売り切れのお店も多いです。人気です。

 



ずっと昔に買った、インドの種のパッケージがかわいくて、
また買おうとして探していました。

畑をしている従弟や、知り合いの農家さんに種を頼まれていたので、
今回もたくさん買いました。
 







さてさて、また移動します。
今回は移動の多い旅。

移動中、チャイ飲みます。。。











近くの現場で、道路を深く深く掘る工事をしていた彼。
たくさん仕事の話をしてくれた。
とても美しい瞳。






南インド最後の町。

 


レストランの名前と店構えがよくて、
ご飯を食べた後だったけど入ってみた。

年季がはいって味のあるホテルレストラン。
こういう場所がいつまでも残ってほしいな。。


























漁師の港町、Thalassery に来ました。
フィッシュマーケットへ。

 













 


空の下でも、漁師さんが魚やムール貝など販売しています。
 










 

Thalasseryのムール貝。
有名だけあって、たくさんの漁師さんが売りに集まっています!



 
 
 
 


フィッシュマーケットには、干し魚の販売に加え、
魚やムール貝のピックルまで売っています。
もちろん、ムール貝のピックル買いました。
 
 





 

漁師さんはみなさん、いい顔していますね。




いい眺めだなぁ。。

細い道を抜けると、
この一本道には、何軒もの食堂がある。

店の名前も、店先の造りも似ている。
 
お目当ての食堂に入ってみる。











辛かったけれど、ひとつひとつが丁寧で美味しい。





こちらの店も葉っぱでミールス。
チャイやコーヒーも飲めます。
 
 



 


夜もレストラン探し。
 
チキンやマトンのビリヤニに加え、
この地ならではのフィッシュビリヤニを食べる。
 


 


どの店もビリヤニはこの丸い形。
中にマトンやチキンが入っています。いつ見てもほれぼれする形。







こちらは、ムスリムのレストラン。
お店の中に、お祈り部屋もあります。

ビリヤニはもちろん有名ですが、スナックの数が多い。

ランチはビリヤニだけ。
午後2時からは、次々スナックが並べられます。

スナックを見て頼めるから楽しい。










珍しいムール貝の揚げ物。
Adu Kadukka。
これを食べに来たんだよ。 。

 


 
  





Kochi では船の移動が多いです。
4ルピーで乗れる楽しさ。









そして、ケララにいる間に乗ったリキシャは、
派手にデコレーションをしたものが多かった。

リキシャのなかを細かく見るのも楽しみのひとつ。







 




 
   

  
Kochiに別れを告げ、 次はKozhikodeに移動します。


 



移動中もスナックを食べます。
ケララでしか食べれないものを選んでいます。
 
  



少しスイーツのお話しも・・・
  
  
  
お目当てだったBLACK HALWA。

ブラックカラーはジャグリーを煮詰めた色。
モチモチとした食感が、わらび餅?のよう。
コクがあって美味しいです!

ケララならでは、
ココナッツや、ドライフルーツ、パイナップルのHALWAもありました。
 
それぞれ量り売りで買えます。




 
 
 
わたしたちは老舗のベーカリーが大好き。
 
町で雰囲気の良いベーカリーを見つければ必ず立ち寄り、
その横にあるクッキーやビスケットをいつも買っていました。

テイストの種類も多く、一枚から買えます。

瓶に詰めたビスケットが美しくて、眺めてばかり。
 
それと同時に、
大きくて無骨な作りの瓶にも惚れ惚れ、、。

いつも買って帰ろうか迷ってしまう。。
  
  




 






甘いお菓子だけでなく、塩気のあるスナックも。

野菜を素揚げしたチップスや、その地の伝統的なものまで幅広く、
ホテルに帰る前に立ち寄り、気になる物は買って帰るのも楽しみの一つ。
 

 


本日もローカルを食べ歩きます。

町の人気食堂へ。
座る席を待つお客様でいっぱい。

じっと待ち、思いっきり食べる。


 



 

 



 
 



人が集まる店の空気はいい。
活気にあふれていて、食材も新鮮。

なにより、がっつのいい食べっぷりが気持ちいい。
とにかくみなさん本当によく食べる。


 
 
   
 
  
 





そして次の日もローカルへ。

ムスリムエリアのビリヤニを食べに。

ここも地元で大人気。
一緒に乗ってきたリキシャマンも、同じテーブルで食べました。

席を待つお客様でいっぱいなので、
席に座るタイミングが難しい。
そばにいる人の力を借りて、いざ!


 
 


 
 
 

 

 
 


 


オーナーさんも元はシェフ。
若い頃、新聞に掲載された写真が飾ってある。

地元に愛される店は、かっこいい。

 



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